パブリックアフェアーズとは

パブリックアフェアーズとは、公益性を重視した政府などへの働きかけ

パブリックアフェアーズと(PA)は、「企業やNPO・NGOなどの民間団体が政府や世論に対して行う、社会の機運醸成やルール形成のための働きかけ活動」です。

従来の密室で行われる陳情やロビイングと違い、アカデミアやメディア、市民社会をを巻き込み、よりオープンで公益性のあるアプローチを目指すため、「新しいタイプのロビイング活動」とか「ロビイング2.0」と言われる時もあります。

マルチステークホルダー社会が要求する公益性と公正性

今、なぜこうした公益性を重視した働きかけが必要なのでしょうか。これには、「社会がビジネスに求める公共性のレベルが高まっていること」と、「ビジネスが公共に求めるもののレベルが高まっていること」、の両側面があります。

まず、環境や人権、福祉や教育など、世の中の公共課題に対する意識がますます高まり、企業側にも、社会課題解決を意識したビジネスやブランドの構築が求められるようになっています。また、NPOなど非営利団体も、実社会へのインパクトを目指し、影響力のある企業や行政と、より強い連携を必要としています。

一方、技術革新がどんどん加速し、ビジネスも社会もこれまでにないスピードで変化している中、それに応じた新しい規制やルールを作っていくことが政治・行政に求められるようになっています。政治・行政自身も、最先端のビジネスや社会課題に向き合う企業の現場の知恵を積極的に求めています。

こうした両方向の変化を求められていることに加え、透明性とオープン性が高く、さまざまなステークホルダーが意思決定に関与する現代のマルチステークホルダー社会では、どんなビジネスも政策も、多様な関係者と世論を納得させるだけの公益性がなくては実現しません。パブリックアフェアーズは、従来のように、密室の陳情での政策形成や利権の取引、公益性を軽視した経済性の追求、ではなく、まさに、公益性と公正性を追求する、新しいタイプの働きかけなのです。

地方創生から国際ルール形成、新市場創造からブランディングまで

実際に、パブリックアフェアーズの活動が行われる場面はさまざまです。地方創生のために自治体とパイロットプロジェクトを組成することもあれば、ベンチャー企業による新市場を作るために規制改革やルール整備を求めることもあります。環境基準などSDGsにまつわる国際技術標準づくりに携わるときも、CSRによる企業のブランディングやソートリーダーシップの一翼を担うときもあります。このようにして、企業戦略のあらゆる場面で「公共を味方に付け」ることによって、「社会課題解決と企業の成長が連動する世の中」を作るのです。

今後のトライセクター社会への期待

今後は、「企業目的のために公共を味方に付ける」のではなくて「公益目的の実現のために起業する」人たちも増えてくるでしょう。そのような社会起業家たちにとっては、ビジネスの実事業による社会課題解決だけでなく、公共政策や世論、人々の行動規範、といったエコシステムの全体を改革していくことが、最終的なゴールとなります。

同じように活動するNGOやNPOとの連携も、今まで以上に強まっていくでしょう。政府や自治体も、産業界を上から指導したり受け身で要望を待つのではなく、企業やNGO/NPOと同じ問題意識で、対等に協力し合いながら社会課題を解決していく世の中が来ます。パブリックアフェアーズは今後、民・官・市民の三者が緊密に連携してより良い世の中を作る、トライセクター社会を作り上げていく力にもなるのです。

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